当クリニックでは二つの基本理念を基に診療を行います。
まず、一つには脳卒中に困らない街づくりです。それは脳卒中の予防医療(一次予防)、発症後のケア(リハビリテーションなど)、再発予防(二次予防)が3本柱になります。高齢化社会の中、この周辺地域も例外でなく今後もさらに高齢者の人口は増していきます。そんな状況の中、町、地域が活性化していくには、元気な高齢者が必要です。
しかし、残念ながら高齢化とともに寝たきりとなる人口は年々増加し続けており、その寝たきりとなる一番の原因が脳卒中です(約40%)。すなわち地域の脳卒中患者を減らすことが、将来の地域の活性化に繋がると考えます。脳卒中は予防できる疾患です。具体的に診療としては、まずCT、MRI、頚部エコー、採血などの検査から個々の状態を把握して頂き、脳卒中の一番の危険因子である生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)をしっかりと治療することが大切となります(禁煙治療も積極的に勧めて行きます)。
また、同時に一般市民の予防に対する意識が必要です。定期的に脳卒中に対する教室を開催し(リハビリ室にて20~30人程で月2回から開始の予定)、地域住民に脳卒中の予防を啓発していきたいと考えています。それでも脳卒中になってしまった方々には、生活の質を落とさないための維持リハビリ、同時に再発予防のための診療を提供していきます。脳卒中専門医として、また17年間様々な急性期病院で脳卒中医療の臨床に携わって来た経験をいかし地域の脳卒中撲滅を目指したいと思います。
二つ目は、総合診療医(家庭医)としての地域医療への貢献です。風邪、胃腸炎といった内科疾患、また単純レントゲン、CT検査等も可能ですので交通事故などによる打撲、切傷に対する検査・処置も含め一般外科の診療をすることで親の代から培われた周辺住民との触れ合いを大切に維持していきたいと思います。専門的な検査、治療を要する場合は、市内での5年間の勤務医として得た他病院・医師会との交流を基に、適切に大病院へ紹介致します。些細なことでも気楽に受診して頂ける環境作りを目指したいと思います。
以上の診療理念を基に、脳神経外科医、総合診療医として、地域医療に貢献出来るよう努力していく次第です。